+愛しいあの子
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「えっと、とりあえず落ち着いた?」



「…はい。すみません」





自室のベッドに腰掛けた俺は今だに痛む額を押さえながら苦笑混じりに問い掛けた。俺の隣に腰を下ろしながらしゅんと俯く鬼男くん。いやー…びっくりした。いつも通り鬼男くんを部屋に招き入れようとしただけなのにいきなり額を刺されるとは。…ちょっと昼間に虐めすぎちゃったかな?初な鬼男くんがあまりにも可愛いからつい、ね。




「おーにおくん」



「うわ、っ!」



いつまでも落ち込んでる鬼男くんを横から抱き締める。このままだと帰りますとか言いかねないからね。俺、今日は帰す気なんて毛頭ないよ。



「…っ、」



「なに?恥ずかしいの?」



戸惑いがちにこくりと頷く彼に思わずくすくすと笑いながら褐色の頬を優しく撫でる。言い忘れてたけど鬼男くんは極度の照れ屋。まぁ、言わなくてもこの反応を見れば一目瞭然だよね。



「えー…いつも、もっと恥ずかしいことしてるのに」



「るさい…っ、そういうこと言うな」



「痛たたっ!爪立てないで!」




手癖の悪い子には少しお仕置きが必要かな。抱き締めていた腕を解くと直ぐに両手首を一まとめに掴む。突然の事に良く状況を理解していないのか驚きから目を見張る彼を余所に俺は空いた片手で懐から鬼封じの札を一枚取出し手首を括るように巻き付けた。



「うわ…なんかエロいね」



「離せ…っ、この変態がっ」




札のおかげで上手く身動きのとれない彼をベッドに押し倒し俺は鬼男くん限定で変態なんだよ、と返せば耳まで真っ赤にしながら睨まれた。うん、そんな可愛い顔で睨まれてもすっかりやる気の俺を煽るだけなのにね。



「…鬼男くん、」



「っ、ん…っふ」





何の前触れもなく相手に深い口付けを送り、そのまま舌と舌を絡ませればぴちゃと厭らしい音が室内へ響く。酸素を奪うように荒々しい口付けを続ける。やがてどうあってもこの状況から脱する事が出来ないと彼自身も理解したのか怖ず怖ずと己から舌を絡め始めた。



「ふ、…っおにおく、っ」



「ん、っ…は…ぁ」




やがてどちらともなくゆっくりと重ねた唇を離す。かわいーな鬼男くん。もう息があがってる。…あーダメダメ!涙で潤んだ瞳で見上げないで。もう俺、理性保つので精一杯だから。無意識だからよけい質が悪い。



「だいお、っ」




ぷつり

さよなら俺の理性。




---------








「あ…っ、ん…くッ」



「…っ、きつ」





じゅぷりと卑猥な音をたてて俺の自身を鬼男くんの秘部へ埋める。未だ数えられるほどしか身体を交えた事がない為変わることのない圧迫感。思わずぽつりと感想をもらしながら鬼男くんの腰を掴みどんどん奥へと進めていく。先程手首に巻いた札も抵抗の意が消えると共に床へひらりと落ちていった。漸く全て挿入しきれた頃にはハッ、ハッと短く息をきらせながら頬を朱に染め苦痛に顔を歪める鬼男くんの姿。あ、やばい…その表情腰にくる。




「ん…っ、なに…興奮してんですか…、っ変態大王イカ」



「えー鬼男くんが誘ったからじゃん。…それより平気?つらくない?」



「はい……っ、て誰も、誘ってませんよ!」



「俺にはそう見えたもん」



「きもい」



「辛辣っ!」





いつもと変わらぬ冗談を交えながら会話を続ける。鬼男くんも漸く慣れてきたのか呼吸が先程よりも正常に戻りつつある。…にしてもつらそうだな、鬼男くん。やっぱりろくに慣らさなかったのはまずかったかな。だって、だって!鬼男くんがあまりにも可愛いから!





「男に可愛いとか、つかうな…っ」



「あ、もしかして声に出てた?」



「…っ、もういいから…さっさと動け」



「……ごめん鬼男くん、訂正。君、男前すぎ」



「な、に…っぁ、あ!」





言葉とともに掴んだ腰をしっかり固定し素早く抜き差しを開始する。腰の打ち付けに合わせ耳へと届く喘ぎ声。うん、正直やばい。暫くお預けくらってたから自制きかないかも。




「ん、っ…ふ」



「こら、唇噛まないの」





なんとか声を抑えようと下唇を噛んで耐える鬼男くん。俺は宥めるように告げながら少々手荒く口付け有無を言わせる間もなく舌を絡ませる。そのままゆっくりと右手を下降させ外気に曝された彼の自身へ触れる。



「んう!…っ、は…ん」





瞬間面白い程びくりと跳ねる身体。ちょっと名残惜しいけどやっぱりここは鬼男くんの喘ぎ声が聞きたいからゆっくり唇を離す。肺に酸素を送ろうと開いた口に思わずにやり。すかさず初めて身体を重ねた時に見つけた前立腺目がけて自身を打ち込む。





「ひ…ぁああっ!」



「…っ」





飛び散る白濁。あれ、鬼男くんイッちゃったのかな。どうにか秘部の締め付けに耐えながら上体を倒し未だ絶頂を迎え余韻に浸る鬼男くんの耳元へ唇を寄せる。





「鬼男くん、早いね。…もしかして溜まってた?」



「るさい…っ、さっさと…退いて、ください」



「冗談。俺まだイッてないもん」



「え、待…っ、や、あっ」





制止の言葉なんか聞いてあげない。ほら、可愛い子ほど虐めたくなるって言うじゃない。それに俺、曽良に負けず劣らずSだし。




「ひ、ん…っあ、ぁ」



「っ、鬼男くん」





先程欲を吐き出したばかりなのに直ぐ様熱を持つ彼の自身。…そろそろ俺も限界。額へちゅっと口付けながらラストスパートをかけるよう前立腺目がけて激しく打ち込む。





「ひ、あっ!だいお、っああ!」



「…っん」





限界を感じ最後だと言わんばかりに自身の先へ爪をたてる。瞬間声を上げながら弓なりに背をしならせる鬼男くん。再度白濁が飛び散る中、俺も又秘部の締め付けに耐えられず鬼男くんの中へと注ぎ込んだ。









---------





「おにおくーん」



「…何ですか、大王」





先程身体を重ねた俺たちは現在ベッドの上でストロベリータイム。抱き込むように鬼男くんの背へ腕を回しながら髪の毛を弄る。いつもならすかさず爪で対抗してくる彼も流石に疲れたのか腕の中でおとなしくしてる。





「呼んでみただけー」



「…用が無いなら呼ぶな、変態大王イカ」



「ちょっ!そこは、頬を真っ赤に染めながら『もう!仕方ないですね、大王は…。でも大好き//』とか言う場面でしょ!!」



「黙れ、変態」



「辛辣っ!」



「うるさい……僕、先に寝ますからね」





言葉の途中でうとうとし始めた鬼男くんにクスリとこぼれる笑み。それから数秒もたたぬうちに寝息をたてはじめた彼にお休みと一言告げながら額へ口付けを送る。




「…大好きだよ」




どうか隣で眠る愛しい君に届きますように。














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久しぶりの更新です、
最近停滞気味ですみません'`


今回は閻鬼の甘でいく予定でしたが甘々通り越してますよね←
しかも裏って…Д

とりあえず閻魔の鬼男くん溺愛ぶりが書けたので満足してます←

次は太妹か芭曽を書く予定なので良ければ皆様お付き合い下さい^^
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