「ういーす」 早朝、やる気のない声が部室に響く。白髪頭をボリボリ書きながら、坂田銀時が入ってくる。 「ういーすじゃねェェェ!!!!!坂田ァァァァァァァァ!!!!!!」 一目見るなり、銀時に殴り掛かっていく土方。 眠た気な目を少し見開いて、銀時はそれをひょいとかわす。 「ちょっと朝から何いきなり、土方くん。銀さんびっくりしたじゃん。俺なんかした?」 「なんもしねえから怒ってんだよ。 お前、昨日帰ったろ。俺と近藤さんで9時までやってたんだよ準備!!!しかも練習来るの何日ぶりだよお前…」 土方は怒鳴る。 「…ふーん。ああ、入学式の準備ね。すっかり忘れてた。悪いね土方くん、サンキューゴリラ。」 「てめェェ!!!!ふざけんじゃねえェェェェェ!!!」 再び殴りかかる土方に、近藤が叫ぶ。 「おい!二人とも落ち着けって!!喧嘩はだめだ」 近藤にとめられ、土方は手を引っ込めた。 「それよりトシ、あれ、親御さんから聞いたか?」 「あ?」 話題を逸らされ、不満げに土方は返した。 「総悟、お前の家の隣に引っ越すことになったんだよ。」 は? 「俺も総悟一人じゃ心配だったんだよ。トシが一緒だったら安心だ。トシの親御さんも面倒見てくれるみたいだし。」 はあ? 「冗談じゃねーよ」 近藤から詳しく聞いた話だと、「沖田総悟」がいつまでも近藤に迷惑をかけたくないと、一人で暮らすと言って、家賃の安い所を探してたところ、土方の住んでいたマンションにたどり着いたと言う。 「おぃ、近藤さん。俺んちはそこまで格安物件じゃねーよ。」 土方が言う。 「大家さんがな、事情を話したら同情して、家賃タダにしてくれたんだよ。まあ、弟だと思って可愛がってやってよ」 ふざけんな。 冗談じゃねえよ。 俺はガキは嫌いなんだ。 家に帰ると、小さい引越しのトラックが停まっていた。 見ず知らずのガキが引っ越してこようと自分には関係ない。 土方は目も向けず階段を上がって行く。 階段を、一段あがった時、 「土方さん。」 聞き覚えのない声。 聞き覚えのないイントネーション。 「誰。」 振り返る。 「隣に引っ越してきた、 沖田。沖田、総悟でさぁ。」 栗色の頭のそれ。 「何とぞ、よろしくお願いしやす。」 にやり、笑った。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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