ヴェスナ・ヴロヴィッチ



ヴェスナ・ヴロヴィッチ(Vesna Vulovic 1950年1月3日生)
 [セルビア・客室乗務員]


 JATユーゴスラビア航空364便(ダグラスDC-9-30)は、デンマークのコペンハーゲンからユーゴスラビアのザグレブ経由で最終目的地のベオグラードに至るルートを運航していた。1972年1月26日午後5時ごろにチェコスロヴァキアのSrbska Kameniceの上空10160メートルを飛行中に、ユーゴスラビア当局によるクロアチアの国家主義者リーダーなどの国外追放に抗議する者によって仕掛けられた爆弾が炸裂し空中分解した。

 同機には乗員6名と乗客22名が搭乗していたが、およそ10000メートルの巡航高度から落下したために全員絶望と思われていた。しかし客室乗務員であったヴェスナ・ヴロヴィッチだけが墜落のショックによる身体各所の複雑骨折を負いながら奇跡的に救出された。彼女は航空機の後部付近にいたが、機体が空中分解したあとは残骸に閉じ込められそれが木の葉が舞い降りるように落ち、山の斜面にある木々をすべるように着地したため生存可能な衝撃ですんだと思われる。さらに墜落から45分後に救助隊に発見され、即座に輸血を受けたことで出血多量による死を免れた。彼女のこの奇跡はパラシュートなしで最も高い高度から落下して生還した記録としてギネスブックから認定された。

 彼女は頭蓋骨1ヶ所、脚2ヶ所、椎骨3ヶ所を骨折し、一時は下半身が麻痺するなど長期の入院生活を余儀なくされたが、怪我が完全に治った後はJAT航空でデスクワークに就いていた。手術の後には脚の自由を取り戻し、散発的に飛行勤務に就き続けた。彼女は、飛行への恐怖がないのは衝突の記憶がないからだろうと話し、飛行機事故についての映画を楽しみさえした。彼女はユーゴスラビア中のヒロインとなった。


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