池田果菜子（いけだかなこ 1985年3月生）［池田優子の長女］
母親は池田ゆう子クリニックの院長を務める美容外科医・池田優子で、母親と共にその裕福な暮らしぶりがテレビのバラエティー番組などでいくどとなく報じられた。彼女は明治学院大学経済学部4年生だった2006年6月26日午後、東京都渋谷区の自宅から通学のため外出した直後、路上で男2人に強引にワゴン車に連れ込まれ、誘拐された。
犯人たちは、母親の池田優子あてに身代金3億円を要求する電話をかけ（計14回におよぶ）、「警察に通報すれば殺す」といった脅迫を行った。池田はすぐさま警察に通報、警察はマスコミに対し報道協定を結び、事件が外部に漏れないように対応した。同日午後5時ごろ、警察は誘拐した男たちが利用していたワゴン車と同じナンバーの車を神奈川県川崎市中原区の路上で発見。翌日の6月27日午前0時過ぎに川崎駅付近でこのワゴン車を運転している李勇（中国国籍）と崔基浩（韓国国籍）の男をまずは誘拐容疑で逮捕した。
容疑者逮捕により彼女の居所が判明し、27日午前1時25分ごろに中原区のマンションに警察が強行突入するも改造拳銃を所有している容疑者が捜査員に発砲し、銃撃戦へと発展。弾丸は顔をかすめ、捜査員1名が軽いけがを負った。そして、容疑者の日本に帰化し韓国国籍を所有していた伊藤金男（尹金男）を逮捕し、彼女は無傷で解放された。解放後、母娘で記者会見に応じ、彼女は「ほっとしています。マンションまで連れて行かれて、逃げたい気持ちでいっぱいでした。でもすごく怖くて身動きできなかった」と語った。
容疑者らは誘拐・監禁および身の代金目的略取等の容疑により逮捕された。また、彼ら3人は千葉、埼玉、静岡で3000万円を奪うなどした強盗を数件おこなっていたことも発覚、強盗致傷でも逮捕された。裁判では第一審、控訴審とも無期懲役の判決が下され、2008年4月23日、最高裁で上告が棄却され、被告らの無期懲役が確定した。
容疑者らが「『世界バリバリ★バリュー』（セレブの持ち物の値段や収入などを当てる番組）で池田優子がテレビなどで活躍している姿をみて、大金を奪い取れるとして犯行に及んだ」と供述したため、番組自体も波紋と論議を呼んだ。また、テレビや雑誌で金持ちぶりをひけらかす母娘に対する誹謗中傷が発生し、自業自得という論調が巻き起こった。納税者とその親族が窃盗・誘拐などの犯罪に巻き込まれる恐れやプライバシーの観点から後に長者番付制度を廃止する遠因となった。
その後、彼女は池田優子プロデュースの化粧品を販売する会社の取締役に就任し、「学生事業家｣となった。
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